
熊本県最北部の岳間渓谷より流れる岩野川を挟む山沿いに茶園が広がります。
その茶園の中でも標高の高い茂田井地区で、大渕照明さん達が育てた茶葉で作りました。
元気の良い若い茶園のやぶきたという品種です。製法は深蒸し製法であり、丁寧に摘んだ茶葉をより強く長く蒸すことによって水色の濃いグリーンが生まれ、味はまろやかになります。
少し前に、NHKの「試してガッテン」で深蒸し茶である掛川茶が紹介されて、緑茶の中でも深蒸し茶が全国で人気となりました。深蒸し茶の元祖は静岡県にあると言われていますが、その製法は全国に広まっています。
深蒸し茶は、文字通りじっくり時間をかけて丁寧にお茶を蒸してつくります。じっくり蒸すことで、固い茶葉は柔らかく、渋いお茶はまろやかに仕上げることができます。とはいっても、蒸せば蒸すほど美味しいいお茶に仕上がるわけでもないため、実際には祖父からも受け継いだ長年の経験が生きています。

新鮮な魚を使えば誰でもおいしい料理ができるわけではありません。同様に、良い茶葉を使えば簡単においしいお茶ができるわけではありません。
美味しいお茶の要素のひとつは、香りです。かと言って、新芽の香りを出しすぎてしまっては、おいしいお茶が青臭くなってしまい、あまり美味しくありません。「薫」を作る上で努力しているのは、風味を活かすための遠赤外線による火入れの工程です。火入れをすることにより、豊かな香りが広がり、より甘み、旨みのあるおいしいお茶に仕上げることができます。